インクによる種類分け

ボールペンの種類を理解するのに、最も重要なのはインクの成分の違いを把握することだと言えます。

大まかに分けて、まずは二つのカテゴリーがあります。

1 油性と水性
インクは、色素や添加剤を溶剤に溶かし込んで生成するものです。
溶剤が「有機溶剤」か「水」か、という違いで、それぞれのタイプを「油性インク」と「水性インク」というカテゴリーに区別します。

2 染料と顔料
インクの色彩を生み出すのが「染料」「顔料」という原料の違いです。
着色剤という点で同じものですが、溶剤(有機溶剤or水)に解けるか解けないか、という性質において異なっています。

溶剤に溶けるものが染料、溶けないものが顔料とされています。

これは溶剤の種類が油性か水性かに関わらず定められるカテゴリーですので
溶剤が有機溶剤で着色料が染料
溶剤が有機溶剤で着色料が顔料
溶剤が水で着色料が染料
溶剤が水で着色料が顔料
という四つの種類分けができることになります。
  
ここで疑問を抱く人もいると思います。
「着色料が溶剤に溶けていない、ってどういう意味? 顔料ってちゃんとインクとして機能するの?」

印刷インクでは顔料の方が多数派であり、ちゃんと製品として流通しているのだから大丈夫です。
……というだけでは不十分ですので、少しだけ顔料のメカニズムを見てみましょう。

溶剤に染料が溶けでることを「溶解」と呼びます。これは分子一つ一つが独立して溶剤のうちに溶けでることを意味します。
対して顔料が溶剤と混ざるメカニズムは、「分散」と呼ばれます。
この言葉の違いでも、「溶ける」染料と「分散する」顔料という大まかな違いがイメージできると思います。

顔料は分子ではなく、分子の集合体である「粒子」で構成されているものです。
分子が個別に存在すると、空間に均一的に配置されます。
溶剤に溶けないということは、イコール、粒子状態が保たれている(分子状態に分離しない)ままであるということです。
ですので、分子レベルで活動する顔料に比べると、均一化が難しくなります。
というわけで、凝集してしまっている粒子をバラバラに「分散」させる工程が必要となってくるのです。